もう一度抱いて
「永瀬の名前、イニシャルがRだろ?
バンド名の2TR変えなくていいし」


「えっ、なに?それだけ?」


たったそれだけの理由?


私が頬を膨らませていると、キョウセイがククッと妖艶に笑った。


「まぁそれはオマケだけど…。

俺、お前の声好きだから…さ」


私の方は見ないで、コテツの方を見て話すキョウセイ。


“好き”か…。


キョウセイの口から、初めて聞いたな。


私自身を好きっていう意味じゃないけど。


そう言ってもらえて、嬉しい…。


「そろそろ再開しようか」


「あ、うん」


私達はまたスタジオ内に入った。
< 188 / 479 >

この作品をシェア

pagetop