ド天然!?魔女っ子の秘密
だから今こうやって一人で練習というか特訓をしているんだけど…
全然できない。

あの本に書いてあったやり方の通りにやってるんだけどなぁ…?


「ここで、こうして…」

分かってる。

方法は、やり方は、もう暗記したんだ。本に穴が開くんじゃないかと思うほど見て覚えたもん。

魔法のかけ方は、やり方は、分かってる。理解してるのに…一向にできる気配がない。


この魔法は習得しなくちゃいけないんだ。

どんなに難しくたって、どれだけ魔力を消費したって、習得しなければ。


この魔法でなければ、きっと救えない。



「やらなきゃ…」

もう一度集中しなおして、もう一度挑戦する。



「…っ!!」


バチッと鋭い音が競技場に響きわたる。


「…ハァ…ハァ…」


また失敗した。

何度も挑戦しているんだけど、一度も成功しない。


「さすが…ガーネット様の魔法だね…」

ぽつりと呟きながら、額に流れる汗を腕で拭いた。


難しい。

今まで習った魔法の中で一番だ。


それに魔力の消費量が半端じゃない。


もうあたし半分くらいしか残っていないよ。

こんなに魔力を使ったのは久しぶりだ。
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