【短編】聖なる夜の秘恋
「せっ、先生っ、きゃっ」
タイツを履いている足が滑って、狭い廊下の壁に体が押しつけられる。
間髪をいれずに唇を重ねられる。
強引な口づけ。
私の体を壁にぴったりと張り付かせ、先生の細い指が私の顎を掴むと更に深く口づけてきた。
「んんっ、せんせっ」
なんとか声を紡ごうとするけれど、先生の熱いキスがやまない。
私は抗うこともできずに、わけもわからないままそれを受け止めるだけで精いっぱい。
何度も向きを変えて、強引に唇を奪ってくる。
顎に触れていた手が顎のラインをそっとなぞり、首筋をたどって段々と下にさがっていく。
全身が心臓になったみたいに私の鼓動が大きくなる。
体中が熱くておかしくなっていく。
そんな中、なんとか目を開けて先生の顔を見れば、整った顔が切なげに曇っていた。