蜜恋ア・ラ・モード

でもこのまま、幼なじみの関係を続けていくわけにはいかない。

洸太には彼女ができて結婚するんだ。幼なじみとは言え、いつまでも洸太のそばにはいられない。

だったら今ここで自分の気持ちを伝えて、洸太からは距離を置くべきだろう。私と薫さんが付き合った時、洸太がそうしたように。

本当は怖くてたまらない。寂しくてしかたがない。

洸太と三ヶ月会えなかっただけで苦しくて苦しくて、頭がおかしくなってしまいそうだった私。そんな私がこの先、洸太なしでやっていけるのか。心の中は不安でいっぱいだ。

私の身勝手な思いで、今までさんざん洸太のことを苦しめてきたくせに。


もっと早く、自分の気持ちに気づいてさえいれば───


目に涙が滲んできてしまい、唯一自由に動く顔を横に向けた。


「有沢さんに何かされたのか?」

「されてない」

「喧嘩したとか?」

「してない」

「まさかとは思うけど、有沢さん浮気したとか?」

「してない。その逆」

「はぁ!? その逆って、お前が浮気したとか?」

「浮気とはちょっと違うけど……」

「けどって、お前……。他に好きな奴でもできたの?」


横を向いたまま、小さく頷いてみせる。

すると洸太の私の肩を掴む手が緩む。どうしたのかと思い顔を元の位置に戻すと、そこには何故か悲しげに歪む洸太の顔があった。




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