蜜恋ア・ラ・モード

いつもより窮屈な感じに目が覚めると、目の前には寝息を立てて穏やかに眠っている洸太の顔。


「あ……」


そうか。私、洸太の家に泊まったんだ。

昨晩のことを思い出すと、自然と身体が熱くなってくる。


「洸太がいけないんだよ」


まだぐっすりと眠っているのをいいことに、人差し指で洸太の頬を突いてみる。

洸太って私と同じ年のくせに、なんでこんなに肌が綺麗なの。

長い睫毛に、形の良い唇。男のくせに、ズルいじゃない。

悔しくてその良い唇に指を這わしてみると、ぷるんと柔らかい感触が私の悪戯心に火をつけた。

寝てるんだもん。キスしたっていいよね?

ゆっくりと顔を近づけていくと、そっと唇を押し当てる。

洸太を起こさないように、でも洸太のぬくもりは感じとれるように。時間をかけてゆっくりと、その感触を味わう。

うん、満足。

それでも名残惜しげに唇を離すと、洸太越しに見える時計に目を移す。針は、まだ六時前を指していた。

もう一時間くらい寝れそう。

元いた場所に身体を戻し掛け布団を頭まですっぽりかぶると、洸太に寄り添いもう一度眠りについた。





< 153 / 166 >

この作品をシェア

pagetop