蜜恋ア・ラ・モード
思わずフフッと声を出して笑ってしまった。
「都子って、時々わけの分かんないことするよな。ちょっと来いよ」
まだ照れているのか頭をガシガシ掻くと、もう片方の手で私の腕を掴み強引に歩き出す。
「ちょっと洸太、どこ行くの? そんな引っ張らなくても、ちゃんと歩くって」
そう言っても洸太は腕を掴む力は緩めてくれず、ずんずんと歩いて行く。
しょうがなく少し引きづられ気味に歩いて行くと、会社の裏にある階段下のスペースに押し込まれ壁に押し付けられた。
「な、なに? こんなところに連れ込んで」
「なぁ都子。朝から勝手なことばっかして。どういうつもりだよ?」
「勝手なことって、キスのこと?」
「何考えてるの?」
「何も考えてないけど。嫌……だった?」
「はぁ!? 嫌なはずないだろ。でもな、俺はされるより、自分からするほうが好きなんだっ!!」
と言うのと同時に、唇を塞がれてしまう。
それは昨晩のような激しさはないけれど、今までのどのキスよりも洸太の気持ちが伝わってくる熱いキス。
離れては重なり、角度を変えては深く絡み合うキスに、身も心もとろけてしまいそうだ。
名残惜しそうに唇が離れると、洸太が私の身体をぎゅっと抱きしめた。
「都子。もう何があっても、絶対に離さないからな」
「うん、私も」
「永遠に一緒だ」
「それってプロポーズ?」
「ああ。もう一日だって、離れていたくないんだ。都子、愛してる」
私からの“愛してる”の言葉は、洸太の唇で口を塞がれてしまい言うことができなくて。
でもこれからは永遠に一緒。
だから何度だって言ってあげる。
『私も洸太を愛してる』って───