蜜恋ア・ラ・モード



季節は初夏。

薫さんと別れ、洸太と付き合うようになった日から2ヶ月が経とうとしていた。

5月も半ばに入り、日中は汗ばむ陽気になる日も増えている。


「都子先生、こっちお願いします」

「はい、今行きます」


今日は初心者Aグループのレッスン日。

高浜さんに柳川さん。梅本さんに、もちろん薫さんも参加している。

薫さんと別れたあの日『料理教室はこれからも続けたい』と言われ、薫さんさえ良ければと答えたものの、本当にそれで良かったのかと悩んでいた。

そのことを洸太に相談すると『都子なら大丈夫』と背中を押され、洸太のたった一言で迷っていた気持ちがふっとなくなり、自信が満ちてきた自分に驚いた。

別れてから2週間後のレッスンの日。少し緊張はしていたものの、お互い別れる前と変わらない笑顔で合うことができた。

そしてその日から今日までの間に私と薫さんの関係は、“恋人から親友”に変貌を遂げている。

そこには洸太も加わっていて、初めて会った時はあんなにつんけんしあったふたりが、今では仲良くゲームをしたりする仲になっていた。


「都子さん。今日、洸太くんは?」

「6時くらいには帰ってくると思うけど。なに? またゲーム?」

「なかなか攻略できないところがあって。洸太くんに教えてもらおうと思ってね」

「いいの、梅本さん。レッスンが終わったら、行きたいところでもあるんじゃない?」

「いいえ、今日は特に。先生さえ良かったら、私もここにいてもいいですか?」

「ええ、もちろん」

「今日子さん、ごめん」


薫さんが呼ぶ今日子さんとは、もちろん梅本さんのこと。

実はこのふたり、縁あって付き合うことになり、ただいま愛を育み中。




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