蜜恋ア・ラ・モード

「なに都子、妊娠したんだ?」


感じた視線の犯人は洸太で、リビングの入口のドアにもたれかかると片方の口角を上げてニヤリと微笑む。


「だから、してないって!! もう高浜さんが余計なこと言うから……。って言うか、スクール中はこっちに来ないでって何回も言ってるのに」

「顔出すのは、このクラスだけだからいいだろ。ねぇ、高浜さん」

「はい。洸太さんだったら、いつでも歓迎ですよ」


高浜さんがそう皆に言うと、全員が頷いてみせた。

どうしてこのクラスの生徒は、こうも洸太に甘いのか。そんな甘いことばかり言うから、洸太は調子に乗ってつけあがる。

まあ私も、人のことは言えないんだけど。


「さあ、食べる準備しましょうか」


今日のレッスンメニューは、パーティー料理。

卵とツナのカナッペにスティックサラダ。ローストビーフにパエリアと、豪華な料理がダイニングテーブルにところ狭しと並ぶ。

高浜さんの旦那さんは双子ちゃんを連れて実家に行っていて、柳川さんの旦那さんは出張中。ならば今日は皆でパーティーをしましょうと提案したら、快く了承してくれた。

高浜さんの妊娠に柳川さんの結婚。薫さんと梅本さんのお付き合い開始に、それから……


「都子先生と洸太さんも一緒に暮らすことになったし、全員いいことづくしですね」


そう。私と洸太は晴れて結婚が決まり、洸太の希望で一緒に暮らすことになった。









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