蜜恋ア・ラ・モード
もうどうなっても構わない。
薫さんのことが好きで好きでたまらない私の身体は、貪欲に彼のことを欲している。
もっと薫さんのことが知りたい。もっと薫さんに愛されたい───
そう感じてしまうとさっきまでの羞恥心はどこかに消えてしまい、自分から彼を求めてしまった。
私の口内でうごめく彼の舌を私から絡めとり薄く目を開いて薫さんの顔を見れば、少し驚いたように目を見開いた。
でもそれも一瞬のこと。
薫さんは満足そうに微笑むと一度唇を離し、私を抱えると向い合うように座らせた。
「いい?」
バスタオルの合わさっているところに指をかけ、薫さんが私に問いかける。
今更『いい?』なんて……。
ダメって言ったところでそんなことお構いなしに、そのイケナイ指は私の胸元をはだけるんでしょ?
そんなことを思いながらも、目は逸らしたままコクンと小さく頷いた。
「いい子だ」
「また子供扱いする」
「そんなつもりはないんだけど。都子さんがあまりにも可愛い反応を見せるから、つい」
ついって……。そんな簡単な言葉で許されると思ったら大間違い。
まっすぐ彼を見据え反論しようとして、でもそれを身体の甘い痺れに阻まれてしまう。
身体に巻き付いていたバスタオルは、いつの間にか外されお湯の中に沈んでいて。
私に素肌に吸い付くように落とされた薫さんの唇が、ゆっくりと首筋を伝っていく。
手は顕になった私の身体のラインをなぞるように這い、くすぐったいような気持ちいいような……。なんとも言えない刺激に、私は身を捩った。