- 魔 法 戦 争 -
あれから、五分後の事だった。
「嫌だよ〜!僕嫌だよ〜!」
泣きながら正座をしている杏樹。その横で雷も正座をしている。
「杏樹、しょうがないさ。俺ら、生きれるように頑張ろ…っう…」
大泣きしながらそう言った。
「そうだね…どんなものか分からないけど、しょうがないよね…」
「では、“お仕置き”しましょうか」
湊の顔が黒い笑顔を作っているのを、見て二人はブルッと体が震えた。
「あ、涼蘭。カウントダウンお願いします。」
「……あぁ」
この時、涼蘭は湊の顔を見て少し固まってしまった。それほど怖い顔なのだ。
「行くぞ、5…4…3…2…1…」
二人はゆっくりと目を閉じる。
「0」
すると、湊は急に消えた。いや、消えたんじゃない。忍者の様に素早く移動していくので、見えないのだ。
ーーーゴンッ
「ぐっ、ぷふぁ…」
杏樹の隣で苦しそうな顔をする雷。
「雷!だいじょ…」
ーーードンッ
「うっ…痛ぃ…」