月の絆~最初で最後の運命のあなた~
そう言うと、皿を返してくれた。
顔を見つめて驚いた。
狼呀は、すごく嬉しそうな顔をしている。
訳がわからずにいるとフォークだけを渡され、あたしは気を取り直して素直に食べ始めた。
週に五回は食べるけど、飽きる事はない。
香辛料とソースはレジで売っているから買ってみたものの、なぜか店と同じ味は出せなかった。
「そんなに美味しいのか?」
「ええ、かなりね。食べてみる?」
フォークに刺して、口を開けるように促すと、狼呀は目を見開いた。
呆然としてるから、あたしの行動で伝わってないのかと思ってフォークを振ってみる。
「ほら、口開けて」
ようやく狼呀はテーブルに両腕をついて、体を乗りだし口を開けた。
ステーキを口に入れて、くわえたところで、あたしはフォークをゆっくりと引いて無言で見つめる。