月の絆~最初で最後の運命のあなた~


[4]


 マリアが自分の提案に応じてくれて、狼呀は満面の笑みを浮かべたいのを、どうにか我慢した。


 一週間という条件は気にいらないが、なんの問題もない。


「分かった。一週間でマリアが何も感じなかったら、二度と目の前に姿を見せない」


「そう、よかった。なら、明日から」


「いや、今日……今からだ」


 狼呀は優しく微笑んだ。


「そう……なら、何をする?」


「まずは、名前を呼んでくれよ」


「そんな事?」


「俺にとっては、かなり重要な事だ」


 マリアには大したことじゃなくても、狼呀にとっては大きな意味がある。


 最愛の人から呼ばれてこそ、自分の名前は本当の意味を持つのだ。




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