月の絆~最初で最後の運命のあなた~
「どうしたんだ、マリア」
「あたしをその辺の尻軽女と同じように思ってんなら、その小綺麗な顔をズタズタにしてやるから!」
狼呀はマリアの気持ちを落ち着かせるために、駐車場の空きスペースに車を停め、エンジンを切った。
顔には出さないが、少しだけ心が打ちのめされている。
それでも、狼呀にとって優先すべきはマリアだ。自分のことは後でいい。
正しい判断だったのか、ほっとしたことにマリアは少しだけ肩から力を抜いた。
「どういう事か聞いてもいいか?」
「……」
その質問に、落ち着いたと思っていたマリアはドアのノブに手をかけた。