月の絆~最初で最後の運命のあなた~
駐車場を出て、車を走らせる間はラジオ番組の流す音楽が車内に流れ、狼呀が視線を向けてもマリアは次々と変わる外の景色を眺めている。
(まったく楽しくないな)
絆を通して、いまだに緊張が伝わってくる。
狼呀の理想は、楽しく会話をする事だ。
なんの曲が好きか、何処に行くのが好きか、何をしたいか。そんな甘い会話を狼呀はしたかった。
でも、ちょっと前みたいな恐怖を抱かれるくらいなら、この方がマシとさえ思う。
少しでも救いにもなったのは、ステーキハウスからカフェまでが、そう遠くなかった事だ。