月の絆~最初で最後の運命のあなた~
「聖呀だ、よろしく。まあ、好きな所に座ってくれ」
「それじゃあ、奥の個室は空いてるか?」
「ああ……空いてる」
短くそう言うと、聖呀はカウンターの奥へと消えていった。
こんな感じの彼が、どうして人気なのか狼呀には謎でしょうがない。
「こっちだ」
ぼんやりと、聖呀の消えていった方を見つめているマリアを促し、開放的な日差しの入る客席ではなく、奥にある扉で隔てられた部屋に案内する。
「何がいい?」
テーブルに置かれたメニューを手渡し、狼呀は扉に寄りかかった。