月の絆~最初で最後の運命のあなた~




 狼呀は立たせるのをやめて、ソファーに座り、自分の膝にマリアを引っ張りあげて向かい合うように座らせた。


 これなら、嫌がっても目を合わせられる。


「次にストレスを感じたら……俺を呼べ」


「……なんで?」


「俺に爪を立てればいい」


 マリアは目を丸くした。


 そんなことを言い出すとは、少しも思っていなかったのだろう。


 そして、すぐに怒りはじめた。


「嫌よ! あたしは、誰も傷つけたくないから自分に爪を立てるのよ? それなのに……あなたを傷つけるなんて」


 その言葉に、絆のことで傷ついた心が、いくらかましになった。


 狼呀をどうでもいいと、思っている訳じゃないということだ。






 
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