月の絆~最初で最後の運命のあなた~




「俺の傷はすぐ治る。人間であって、人間じゃないからな」


「それでも嫌! 治るとしても、傷をつけるのは変わらないもの」


「なら、俺が傷をつけてほしいとしたら?」


「なっ、なに……もしかしてマゾなの?」


 マリアは完全に引いている。


 そうきたか、と狼呀は思った。


 しかし、別にマゾヒズムな訳じゃない。


 狼呀が考えているのは、全く違う。


「違う。ただ、ストレスを感じたら、呼んでくれるだけでいい。そうすれば、無意識に爪を立てさせてやる」


「どうやって?」


 考え込んでいるのか、マリアの眉間にはシワが寄っている。


 それですら、愛しいと思った。


 実演するためにも、狼呀は素早くTシャツを脱いで、マリアの腰と髪に手を回して引き寄せた。






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