月の絆~最初で最後の運命のあなた~
「ちょっと……んっ!」
キスで口を塞ぐと、驚いたマリアが拳を握った。
その手は必死に肩を押していてが、宥めるようにキスを続けているうちに、きつく握りしめていた拳はとけて狼呀の肩を掴んだ。
彼女がキスに慣れてきた頃には、下唇を軽く噛んだり舐めたりと、官能を煽る。
「ふっ……ん……」
しばらく優しい触れ合いを楽しみ、リラックスするのを狼呀は待つ。
今時の女と、マリアは全く違う。
簡単に理性を手離して、性に溺れない。
ゆっくりと時間をかけなければ、狼呀の考える答にはたどり着かないだろう。
ここが吸血鬼の巣だとしても、狼呀はいくらでも時間をかけてやるつもりだ。
その成果が、少しだけ現れる。
頑なだった心が開くように、唇が開きはじめ、狼呀はその隙を見逃さなかった。
舌を滑り込ませて、ゆっくりと絡める。
一瞬、逃げようと顔を離そうとしたが、狼呀の手がしっかりと頭を押さえていた。
舌で歯列をなぞり、何度も角度をかえて繰り返す。