月の絆~最初で最後の運命のあなた~
「ほらな、こんな風に無意識なら、心は痛まないだろ?」
「なに?」
どうやら、マリアは気づいていないらしい。
「肩に爪……立てただろ?」
「あっ……ごめんなさい」
マリアは、ぱっと体を離した。
そのせいで、自然と狼呀の手がTシャツから滑り落ちる。
「別に謝らなくていい。すぐに消えるが、マリアに所有されてるみたいで気分がいいからな」
「……はやく服を着て」
恥ずかしそうに頬を赤くしたマリアは、落ちているTシャツを拾って差し出した。
このくらいで頬を赤くするなら、狼呀が本気で求めた時には、どんなリアクションをするのだろうか。
マリアとしたい行為の数は、両手では足りない。
無意識に笑みが浮かんだ。
「ちょっと、にやにやしないでよ!」
「いやー、するだろう。こんなキスくらいで照れるなら、ベットで最後までいったら……どんな反応するんだろうって考えればな」
Tシャツを受け取りながら笑うと、マリアは拳を振り上げた。