月の絆~最初で最後の運命のあなた~
「全員なの?」
「いや、一部例外はいる」
「例外?」
「ああ……伴侶のいる人狼は、家で過ごす」
「どうして?」
あたしのそんな質問に、狼呀は少しだけ困ったような、言いづらいような顔をした。
「……満月の日、俺たちは人間を殺したい、血肉を貪りたいって本能に呑み込まれるんだ。だけど、伴侶を持つ人狼は、それを性的欲求に変換するんだよ」
「せ、性的欲求……」
あたしは、頬に熱を感じた。まさか、そんな答えが返ってくるとは思わなくて、狼呀から目を反らしたくなった。
「その期間中、ベットから出てこなくなる」
狼呀は、唸るような声で言った。
肩から腕にかけての筋肉と、胸や腹部の筋肉まで、見て分かるほど張りつめている。
なんだか、喉がカラカラになってきた。
別に喉が渇いてる訳じゃない。
伴侶の絆を受け入れて、狼呀と暮らしはじめたら、どんな未来が待っているのかと考えたからだと思う。