月の絆~最初で最後の運命のあなた~



「これくらいなら、できるって約束だよ」


 あたしの心を読んだみたいに、彼は言った。


「俺が戻った時には、この部屋にいてくれ」


 狼呀の目には、悲しみが溢れていた。


 すでに、あたしが断ると思っているみたいに。


 でも、この約束は守れるから、答えはすぐに決まった。


「ちゃんと待ってる。なんなら、食事を作って待っててあげる」


「そりゃ……嬉しいな。満月の後は、やたらと腹が減るから」


 悲しそうな感情を吹き飛ばしてやりたくて言うと、狼呀は嬉しそうに目を細めた。


 あたしは、欲張りだ。


 だって、吸血鬼になりたいって願いも、狼呀の伴侶になりたいって願いも捨てられない。


 どちらも手に入れたいっていう、醜くて汚い感情で溢れてる。




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