月の絆~最初で最後の運命のあなた~



「そろそろ、手伝いに行ってくる。三日後に、帰ってくるからな」


「あ……うん。待ってる」


 ベットから出て、玄関の所まで見送りに行った。


 自分勝手だということは分かっているけど、寂しいと思ってしまう。


 あの力強い腕に抱き締めていて欲しいし、温かい温もりで包んでほしい。


 不安や恐れは抱かなくていいと、思わせてほしい。


 そんな欲求が、悲鳴のようにあたしの中で生まれた。


 これまで、こんな我が儘な感情があるなんて知らなかった。


 まるで、新しい自分が生まれたような気分だ。


 そんな新しいあたしは、今すぐ振り返ってキスしてほしいと甘えたがっている。


 ほんと、あたしらしくない。

 
 そんな、らしくない自分に笑っていると、絆が切れているから伝わらないと思っていた狼呀が振り返った。




< 260 / 356 >

この作品をシェア

pagetop