月の絆~最初で最後の運命のあなた~
家の中は、木の香りと温もりで溢れていた。
ほとんどの家具が加工されていない木で出来ていて、天井にある光を取り入れるための窓からは太陽の光が降り注いでくる。まるで晴れた日の森にいる気分にさせた。
あたしは、暖炉に近づいた。
暖炉の上には、何枚もの写真が飾られている。
ベットに横になりながら、枕元に寝かされている赤ちゃんに優しい微笑みを浮かべる女性。
タオルに包まれた赤ちゃんを、泣きながら抱き締める男性。
小さな赤ちゃんを守るように、周りを囲むオオカミたち。
オオカミにくっついて眠る赤ちゃんの写真。
どの写真にも、愛情を感じる。
また自然と涙が流れ、懐かしさが込み上げてきた。
「マリア……君の両親だ」
横に並んだ冬呀は、オオカミにくっついて眠る赤ちゃんの写真を手に取った。