月の絆~最初で最後の運命のあなた~
1コール目が終わるか、終わらないかって時にレンは出てくれた。
「マリア?」
「あ、うん。今、電話に出られなかったから……どうかした?」
扉に寄りかかり、あたしは足を投げ出し、 息を飲んだ。
穿いていたジーンズが消え、素足で――。
あたしは、Tシャツの裾を持ち上げて、またしても小さな悲鳴を上げた。
「どうしたの? マリア?」
電話の向こうから、レンの心配そうな声が聞こえてきて、震える手で口許を押さえた。
それから、一度電話を耳から離し何度か深呼吸をする。心臓の速くてうるさい鼓動は収まらないけど、震えだけは収まった。
泣き出しそうな震える声は出ないと確信してから、電話を耳に当てた。