月の絆~最初で最後の運命のあなた~
「いいの、別に気にしてないから、大丈夫よ。今日は、どうしたらいい?」
「今日はゆっくり休んでくれていいけど、今どこにいるんだい?」
「今! えっと……」
どう説明したらいいのか分からず考えていると、扉の向こうから全ての元凶とも言える男の声がした。
「マリア? 大丈夫か?」
答えないでいると、扉を激しく叩きはじめた。なんだかミシミシいってる。
「ちょっと! やめてったら。今はレンと電話中なの!」
「レンだと!!」
咆哮にも似た叫び声を狼呀は上げると、さっきとは違い扉を壊しそうな勢いで叩きはじめた。
蝶番が変な音を立てている。