月の絆~最初で最後の運命のあなた~



「じゃあ……なんで、こんな格好なの? それに」


「俺の……腕の中で……寝てたのかって?」


 狼呀は、一言一言はっきりと言った。


「そ、そう」


 シーツが無くなった今、マリアはベッドから下りて、狼呀のTシャツの裾を一生懸命という言葉が似合うほと引っ張っている。


 それ以上、伸びる訳がないのに一生懸命だ。今まで狼呀の知っている女で、こうした行動を取るのは一人もいなかった。


 誰もが自信に満ちていて、思春期を過ぎると露出の高い服ばかりを好む。


 Tシャツ一枚なんて、体が隠れているほうだと思うが、マリアのTシャツ一枚の姿のほうが、よっぽどセクシーで狼呀の目には本物の女神のように映っていた。







< 73 / 356 >

この作品をシェア

pagetop