月の絆~最初で最後の運命のあなた~
「俺がいつ、入っていいって言った?」
「つうか、いつも気にしてないだろ」
「今日は、いつもとは違うんだよ」
瑞季は狼呀の横から覗き込むように、室内を見回し微笑んだ。
「おはよう、マリアちゃん」
語尾にハートマークでも付いていそうなほど、甘い声で話しかけると、戸惑った小さな声が後ろから返ってきた。
「お、おはようございます」
「可愛いなぁ、マリアちゃん」
「お前、俺に喧嘩売ってんのか?」
狼呀は、凄まずにはいられなかった。瑞季は友人だが独り身で、気に入った相手とはベットに入る。
女ぐせはいいとはいえない。
「いやいや、普通に常識の範囲内での挨拶だろ?」