月の絆~最初で最後の運命のあなた~
(たしかにそうだ)
瑞季の言っている事は正しいと思い、狼呀は一歩引くことにした。
「それで、何の用だ?」
「ああ、これを届けに来たんだよ」
瑞季が持っていたのは、マリアのジーンズとロングTシャツだった。
間違いなく、服の間にはレースのついていないシンプルなくせに、マリアが着けている姿を思い浮かべただけでムラムラしそうな黒いブラが挟まっているはず。
すっかり忘れていたが、狼呀が仲間の女性たちに洗濯を頼んでおいたのだ。
「すみません。ありがとうございます」
バリケードの代わりをはたしている腕の下から、マリアが顔を覗かせて洋服を受け取った。
「どういたしまして」
瑞季の言葉を聞いて、マリアはさっさとバスルームへと向かう後ろ姿に、狼呀は思わず見とれてしまった。