月の絆~最初で最後の運命のあなた~
「お前がここで女と一緒なんて、珍しいな」
瑞季はバーやクラブで女と出会っても、群れが管理するマンションに連れてくる事はない。
本名も知らせず、アドレスや電話番号も教えないで、一夜限りの情事を楽しむ。
狼呀には、決して出来ない事だ。
「いや、仕方がなかった。お前こそ、よく我慢できたな。彼女が同じベッドにいて」
「努力してるからな。どうかしたのか? さっきも、突然いなくなっただろ」
狼呀が言うと、瑞季は眉間にシワを寄せて唸った。
「……彼女は、本当にただの人間か?」
そう言われても、瑞季の言葉がいまいち理解出来なかった。