月の絆~最初で最後の運命のあなた~
[3]
迎えに来てくれたレンは、何も聞かずに彼の家に連れていってくれた。
でも、何も話してくれない。
もちろん、世間話みたいなものはする。
しないのは、大事な話。
『マリアは、吸血鬼の保護下にある。彼女への無理強いは、僕たちとお前たちとの関係に亀裂を生む』
あの時、分からなかったレンの言葉。
彼は、自ら吸血鬼の事を狼呀に言った。
それに、二人の関係に亀裂?
一体、二人に何があるのか気になって仕方がない。
あたしはベッドに倒れるように横になると、天井を見上げた。
勢いがよすぎて、ベッドが弾むと同時に野性的な匂いが舞う。