月の絆~最初で最後の運命のあなた~



[3]


 迎えに来てくれたレンは、何も聞かずに彼の家に連れていってくれた。


 でも、何も話してくれない。


 もちろん、世間話みたいなものはする。


 しないのは、大事な話。


『マリアは、吸血鬼の保護下にある。彼女への無理強いは、僕たちとお前たちとの関係に亀裂を生む』


 あの時、分からなかったレンの言葉。


 彼は、自ら吸血鬼の事を狼呀に言った。


 それに、二人の関係に亀裂?


 一体、二人に何があるのか気になって仕方がない。


 あたしはベッドに倒れるように横になると、天井を見上げた。


 勢いがよすぎて、ベッドが弾むと同時に野性的な匂いが舞う。






< 93 / 356 >

この作品をシェア

pagetop