君想歌
「ふーん。
そんな考え方しなかったや」


和泉の膝の上で枕を抱え
吉田は呟いた。


「和泉って考え方変わってるから
気が付かされる事が多いよ」


「……誉め言葉として受け取って
良いのかな?」

苦笑する和泉は眉を下げた。

悪い癖だと彼女自身は
思っているらしい。



物事を客観的に見るという
視点は変わらない。

しかし真逆から憶測をたてる
和泉には時々吉田でさえも
冷やりとするのだ。


真逆と言っても、
引っくり返すのでは無い。

相手側から見るということだ。


「新しい時代には和泉みたいな
人間が必要。
幕府倒したら和泉を新政府に
引き抜いてあげようか?」


ケラケラと笑う吉田につられて
笑いだす。


.
< 320 / 633 >

この作品をシェア

pagetop