君想歌
*吉田稔麿*

わぁわぁと騒ぎながら
店に入って来たのは。


「新選組……」


通りを見ることが出来る部屋。


外を眺めていたら
騒がしい連中が来たよ。


先程まで隣の部屋で
桂さんと高杉と今後を
話していたけど。


二人とも途中から酒宴に
入っちゃって今は潰れてる。


朝まで一度も起きないだろうね。


「でも、好都合か」


高…馬鹿牛は新選組相手に
乱闘騒ぎを起こしそうだし。


桂さんは要注意人物として有名。

寝てて良かったね。


「下ろせぇぇえ!!」


「ん?」


もう一度、通りに目を向ければ。


鬼の副長と呼ばれる土方の肩に
担がれてる和泉が暴れてる。


「くっくくっ……」


本当に子供みたい。



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