Rhapsody in Love 〜約束の場所〜



 二俣は目が大きく眼光鋭い派手な顔つきで、背は高く均整のとれた筋肉の持ち主だ。平井に至っては、やはり長身でイケメン俳優のような風貌で、モテるのも頷ける。

 この二人に比べて遼太郎は背も低いし、顔つきだって地味だ。でも、あの女子生徒にとって、遼太郎には、この二人とは違う魅力があるのだろうか……。

 何となく解るような気もするのだが、はっきりとは解らない。もどかしさが、みのりの鳩尾に渦巻いた。


 それから、やっと1年生の生徒たちから解放されて、職員室へ戻る途中、渡り廊下に差し掛かった。午後になり日が傾くと、渡り廊下には日が射し込んできて、ムッとする熱気がこもっている。

 渡り廊下の両端にいくつも置かれている、自習や個別指導のための長机に、先ほどの授業の荷物を置いて、みのりは窓を開けようとした。

 だが、この校舎は老朽化しているためか、サッシが歪んでいて、なかなか窓が開かない。
 生徒たちがぞろぞろと行き交う中、みのりは一人で悪戦苦闘した。

 誰か、力のありそうな男子に開けてもらおうと、周りを見回していた時、みのりの背後から腕が伸びた。そして、みのりの力ではなかなか開かなかった窓を、いとも簡単に開け放った。


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