Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
遼太郎が5枚の窓を開ける間、結局みのりは1枚の窓も開けられず、みのりが開けようと格闘していた窓も、遼太郎が日に焼けた腕を伸ばして手を添えるとスッと開いた。
――おお!さすがラグビー部!
と、みのりは心の中で喝采し、この前の試合のことを思い出した。
「そういえば、この前の県大会の試合、勝った後の次の試合はどうなったの?もう終わってるよね?」
この問いに、遼太郎は渋い顔をした。
「次の試合は、都留山高校とだったんで…」
と、それから先の言葉を途切れさせた。
都留山高校は、県内では敵なしの花園の常連校だ。ラグビーのために、県内はもちろん県外からも人材を集めている。このような学校に勝てるはずがないのは、みのりもよく分かっていた。
負け試合になるのは明白だから、二俣も『応援に来て!』と言ってこなかったのだと、みのりは納得する。
「…そうかぁ…、やっぱり都留山高校は強いんだねー。」
と言ってはみたものの、どうやら遼太郎の様子では大敗したみたいだ……。何と言葉を繋げていいか分からず、みのりは言い淀んだ。