Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
でも、何とかして遼太郎を励ます言葉はかけてあげたい…!
先ほどの1年生の女子のことが頭を過った。
女の子に騒がれてることを、遼太郎は喜ぶだろうか…。
しかし、とっさにみのりは他の話題を思い出した。
「ああ!そうだ。狩野くん!!」
みのりの突然の語調の変化に、遼太郎は驚いて、ただ目を見張って返事の代わりにした。
「この前の全県模試、狩野くんすごく良かったのよ!82点!!びっくりしちゃった。」
嬉しい情報に、遼太郎は驚くでもなく、にっこりと顔をほころばせた。
みのりは自分のオーバーすぎる興奮の割に遼太郎の反応が地味なので、却って恥ずかしさを感じたが、遼太郎の笑顔が見られて少しほっとした。
その時、渡り廊下の両側の窓を開けたためか、心地よい一陣の風が吹きわたった。
「あっ…!」
遼太郎が声を上げたので、視線の先を見遣ると、長机に置いたみのりの荷物の中のプリント紙数十枚が、風に舞っている。
「ああ!大変、どうしよう……!!」
みのりが走っていって、散らばった紙を拾い集めていると、別の所に飛んでいった紙を遼太郎が集めてくれていた。