Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
会場には、もうすでに楽器屋さんが到着しており、みのりは生徒と共にに琴の搬入に汗を流した。いろいろとした指示は、外部講師の先生がしてくれるので、みのりは汗を拭きながらそれを見守っているだけでいい。
窓の外の木々を見上げると、3年1組の窓から見える木々の青々とした葉っぱを思い出した。
今日も3年1組の授業はあったけれども、この組の授業は世界史と地理との分割授業なので、他の授業との変更がきかない。
したがって、今日の授業は自習課題を出して、2年部で地理の強面な岩尾という先生に監督を頼んできた。
生徒たちには特に何も連絡をしていなかったので、みのりの代わりに岩尾先生が教室に入ってきたなら、さぞや驚くことだろう。
口をぽかんと開ける宇佐美の顔や、早弁を食べている二俣が焦る様子を想像して、みのりは口を押えて「ふっ」と笑った。
3年1組には、みのりが初任者研修で出張する毎週木曜日以外は、毎日授業に行っている。少々手のかかる3年1組の面々だが、1年生のクラスよりも愛着がわき、授業がないと却って物足りないくらいだった。