Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
そうこうしている間に、開会式が始まる時間になったので、みのりは生徒たちと一緒に客席に座った。
筝曲部がある高校は、県下にそう多くはなく、芳野高校を入れて6校のみだ。
開会式前に行われたくじ引きでは、芳野高校は2番目の出番となった。最初に演奏するのは、総勢30人の部員のいる築城高校だ。その直後に演奏するのは、いささか分が悪い気もする。
各学年ちょうど4人ずつの部員は、この大会に向けて練習を重ねてきていた。真剣に取り組む姿を見ていると、ぜひ金賞をとって上級大会へ出場させてあげたい気持ちにもなる。実際、3年生はこの金賞しか見えていないようだ。
この生徒たちのために何かしてあげたいが、みのりには励ますことしかできない。顧問にもかかわらずこの不甲斐なさには、言いようのない無力感に駆られる…。
予想通り、築城高校の演奏は圧巻で、素晴らしいものだった。さすがは金賞候補だ。
その次は、芳野高校。生徒たちはすでにステージ脇に控えていたが、みのりはそのまま客席で演奏を聴くことになっている。琴の入れ替えをして、生徒たちは決められた場所に座り、演奏の準備をする。