同居相手は黒猫くん
「…お前キモい」
「……えっ!?」
「何自分に酔ってんの?比乃みたいな馬鹿は分からなかったら聞けばいいんだよ」
そうぶっきらぼうに言った刹は、下から私の顔を覗き込んできた。
「…刹」
「あ、でもたらしには聞くなよ。あいつ自分の都合優先しそうだし」
その刹の言葉の意味も分からなかったけど、
分からなかったら、頼ればいいんだと思った。
…そうだ、みっちゃんに少女漫画貸してもらったんだった!
それでしっかり勉強しよう!
「ありがとう刹っ」
私は満面の笑みを刹に向ける。
なんかほぼ自己解決に近いけど、刹にああ言ってもらえてスッキリできた。
「……ん」
返事かどうかも分からない返事をし、刹はプリントを見ながらやっと先生の方を見た。
……ハッ!
私も結局先生の話聞いてなかった!