神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~


「それで、その現場を、槙原というあのメガネ坊やに見られたと」


四郎くんの声でその事実を再認識すると、また盛大にため息が出た。


「槙原くんに変な子だと思われちゃったよ……」


「なんだ、お前はあの坊やを好いておるのか」


「えっ……ち、ちが……」


「オロチに襲われる自分や周囲の心配より、坊やに嫌われたかもしれないということの方がお前の中で重要なのだろう?

それはつまり、そういうことではないか」


う、と言葉につまる。


たしかに、今考えるべきことは、オロチがこれから何をしようとしているかってことだろう。


だけどあたしは、槙原くんのことばかり気になってる。


「ししししし四郎くん、誰にも言わないでよね!」


「さあ、どうだろうなあ。
スサノオ兄弟に言ったら、あいつら地の底にまで落ち込むだろうなあ……」


「そんなことないから!」


何を勝手に想像してるんだろう。


そんな楽しそうな声で、うっとりした目をしないで!


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