神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
ハッとして、四郎くんを見上げた。
あたしはなにも、悪いことはしていない。
自分で望んで、こんな能力を持っているわけじゃない。
なのにどうして、いつも毛嫌いされるんだろう。
身近すぎる人たちには、心配をかけたくなくて、言えなかった。
精霊や、小さいおっさんにしか言えなかった。
そんな気持ちを、なんで四郎くんはわかったんだろう……。
「それにまだ、嫌われたと決まったわけじゃないだろう?
明日会うまで、相手がどう出るかわからないではないか」
「うん……そうだね……」
「もし嫌われたらそれまで。
理解できない者にはしてもらわなくていいではないか。
お前はそれで良いのだ。そのままでいろ」
ブルーの目が細くなって見えなくなった。
至近距離で笑う四郎くんは、すごくキレイだった。
あたしは、今のままでいいんだ……。
とくとくと、胸に温かい何かが流れてくるのを感じる。
四郎くん……。