神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
言われた意味がわからない。
そんなあたしに言い聞かせるように、風牙くんが話す。
「四郎は……今まで接してきて、心の底から悪い奴だとは思わない。
だけど、結局は住む世界の違う人間だ」
「どういうこと?」
「……これからどうなるか、わからないってことだよ。
本来ならば、彼はこの時代に生きることがなかった人間だ。
なにがあって、いついなくなってしまうかわからない」
……どくん、と。
心臓が、いやな音をたてた。
ああ、これは前にも感じたことがある。
紙井湯先生に同じようなことを言われたとき。
そして。
あの、お祭りの日だ……。
「お前が四郎を好きになるのは、俺たちには止められない。
その感情を否定するつもりはない」
「え……っ」
あたしが……四郎くんを、好き……?
「お前、どんだけ鈍いんだよ。
自分の気持ちにも気づかねえなんて」
「え……え……?」
「美心、最近すっげー可愛くなったよ。
表情が変わった。
認めたくないけど、それはほんと最近で……四郎が来てからだ」