恋するほど   熱くなる
急に音楽が止まった。

パンパンと手を叩く音がして振り向いた。

「驚いた。君は踊れるんだね?私は関根と言います。君が美莉だね?」

「はい、勝手にすみませんでした。」

「いやいいんだよ。気にしないで。それよりここにはいつもミネラルウォーターがあるから飲みなさい。水分補給は大事だからね、美莉。」

「ありがとうございます。いただきます。」

私は入り口のカウンターの上に何本も置いてあるボトルから一本頂いて飲んだ。

「荒木くん、ちょっと。」

荒木さんは関根先生と何か話をしていた。

「荒木くん、彼女がそうなの?妖精プロジェクトのモデル?」

「はい、どうでしょうか?」

「私の生徒にほしいくらいだよ。美莉、ちょっとこちらへ。」

「はい。」

「君はどこでダンスを習った?」

「叔母が稽古場を持っていますので、幼い頃からバレエをやっていました。」

「そうか、じゃ、バーにつかまって、私の指示に従いなさい。」

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