Dear.


「土方さん??!」


総司の寝ている部屋へと土方様を案内すれば、驚いた顔で持っていた折り紙を落としてしまっている


「よお、はっ...こんな痩せやがって...」



わしゃわしゃと総司の髪をぐちゃぐちゃにしながら、彼なりに労わりの言葉をかける


「ははっ、土方さんは太りました?
顎に肉が...いって!」



まあ、総司には労わりの言葉は不要だったのだろう


憎まれ口をたたいて頭に大きなコブをちょいだいしていた



私はその後からの会話は知らない、男同士の話というものがあるだろうと席を外したのだ


だから土方様が帰った夜、どんな話をしていたの?と聞いてもただ子供の話っていうだけで深くは教えてはくれなかった




それからまた時はたち、ついに八ヶ月まで経つと立ち上がるのも座るのだって一苦労となっていた私


そして、総司は総司で苦しそうに咳き込む回数が増えて行っていた


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