私立聖星魔法学園

「・・・誰ですか?」




いきなりの誰かの訪問に少しばかり緊張する



ミナも心当たりはないらしく、不思議そうな顔をして扉を見つめている




「夜分遅くに申し訳ありません。聖夜です。明日のことについて少々お話があるのですが、今よろしいでしょうか?」





相手が聖夜だとわかり、自然に緊張が溶けて行く




ミナを見ると、「いってらっしゃ」とでもいうかのように笑顔で手を振っている




そのまま扉を開けると、聖夜はさっきの制服姿ではない、ラフな私服で立っていた





「こんな時間にすみません。実は大切なことを忘れてました」





「大切なこと?」





(あたしの今最も重要なのは制服問題なんですけどね!・・・これで「明日は遅刻しないように気をつけて下さいね」とかだったら許さん・・・!)





心の中でイラッとしていると聖夜の口が開いた





「はい。まだ恵さんの制服を用意してませんでした。すみませんが今から制服を作らせてもらいますので、恵さん一緒に来てもらってもいいですか?




あ、救世主が来た




「あーよかった!今制服なくて困ってたとこなんだよ」




「遅くなってすみません。そんなに時間はかかりませんから、いきましょうか」




ミナにいってきまーす、と声をかけ、あたしは聖夜の後に続いた







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