『じゃあ…7番のひと…、
俺と……付き合ってくれませんか』
私にとって君は。
“王様”じゃなくて、“王子様”だった。
*
私よ、過去の私よ。
彼に優しさを与えなさい。
わがままをたくさん言わせなさい。
泣かせてあげることができるのなら、
めいっぱい泣かせてあげなさい。
そして、愛を、与えなさい。
私にはそれくらいしか、
できないのだから───…。
*
神様は私に、
“生”と“老”を、与えました。
そして君に、
“病”と“死”を、与えました。
『これのどこが……
“幸せじゃない”なんて、言えるんだ』
現実は、残酷で。
現実は、優しくなくて。
私たちに何度も意地悪をしてくるというのに。
彼は同じ回数、
『俺は幸せだ』と、笑うのです。
*
᛭
*
ここは君が夢みた、ふたりだけの世界。