舞う風のように



俺もそれに合わせるように刀を抜いた。



「そうですね。俺も残念です。
…たとえ正当防衛としても、貴方と戦う理由が出来てしまった。」




互いに構えたまま、数秒の時が流れる。




動けない。下手に動けばやられる。
そんな久しぶりの緊張感。




沖田からは笑顔が消えていた。


「…来ないの?」



「ならば此方から行かせて貰うよ。」






あたりに響く、刀のぶつかり合う金属音。

お互いに一歩も引かず、刀の押し合いが続く。



( 流石は一番組隊長。力は強い… )



だが。


速さならば由紀の方が優っている。





沖田が後ろへ下がり、素早く間合いをとった。




沖田は左の肩を引き、右足を前に半身に開いた。
剣先を少し下げ、若干前のめりの独特な構え。



( 天然理心流、平晴眼の構え。三段突きか… )



「これで…終わりだ。」


沖田の瞳が鋭くなった。

< 38 / 68 >

この作品をシェア

pagetop