謝罪のプライド


「三笠って知ってるだろ。俺の一つ下のやつ」


知ってますとも。格好いいんだけどちょっと軽い人だ。
私の同期にも、彼と付き合って別れて、気まずさから辞めていった人がいる。


「まず坂巻が酔って俺に絡んできたんだよ。気持ち悪くて帰れないからホテル行きましょーって。で、知らないから勝手に帰れって言ったら、三笠がきて、俺が代わりますよっていうだろ?」


ああ、確かに言いそうだな。
あの人可愛い女の子が好きだから、美乃里なんかバッチリタイプだっただろう。


「置いて帰ったら三笠に食われるのが分かってて置いていくのも気が引けて。仕方なく三人で店に入ったんだが、そこでも三笠が坂巻に呑ませだして。管巻いた坂巻は俺の腕掴んで離さねーし。最後三笠が『もういっそ三人でホテル行きましょ』って言い出してさ。いい加減眠てぇし、面倒くせーし。俺がいりゃ流石に三笠も手は出さねぇだろうと思って」

「……三人でホテルインってこと?」

「そゆこと」

「うわー」


想像するだけで嫌だな。
いや、何もなかったっていうのを信用はしてるけどさ。


「だから何もねぇんだ」

「だったら教えてくれたら……」


って。聞く前に怒ってしまったのは私だっけ。


「でも浩生がそこまで面倒見るの珍しいね」


いつもは興味ない子には冷たいのに。

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