謝罪のプライド
「なによ、大丈夫だよ」
膨れた私に、亜結はウィンクを返す。
「すぐ反論できるようなら上等!」
亜結の笑顔は、大輪の花のようだ。
……私だって、心配だったよ。亜結が前の彼と別れて、泣いて沈んで開き直って、男なんてもういいわって言った時。
だから今日という日が凄く嬉しい。
清水さんと出会って、ものすごい勢いで幸せへの階段を上っている彼女が、ちゃんと彼女らしく男前なままなことに感動する。
清水さんはきっと、誰といるより彼女らしくいられる相手だったんだろう。
私にとって、浩生はどうかな。
彼を想って迷ったことも、泣いたことも一杯あった。
私らしくないって思う時もたくさん。
だけど、気持ちを確かめるたびに、彼との距離が縮むのを感じるたびに、彼を守りたいって思える自分にも気付き始めた。
思いの外不器用な彼を、理解できるのはもしかしたら私だけかもしれないなんて自信まで。
幸せになろう?
幸せになれるよ。
私も私らしく、できれば格好良く。
亜結に負けないように。
「亜結こそ、清水さんを幸せにしなよ」
「あれ、俺がするんじゃないんですか?」
隣の清水さんが急に慌てふためいて、周りでどっと笑いが巻き起こる。
どの顔も目尻を下げて、嬉しそうな弾んだ声をだし、優しい空気に包まれる。
幸せをお披露目する結婚式。
私もおすそ分けをいただけたようだ。