謝罪のプライド
本気で訳が分からず、宇宙人を見るような目つきで亜結を見ると、彼女は盛大なため息をついた。
「分かってないわねー。ハネムーンベイビーの話よ」
「は?」
ちょーっと待った。
今私、挙式のことで精一杯なんですけど。
それに、今回の事で仕事も休むから、またそんなすぐ休まなきゃならないようなこと考えられないよ。
「ね、一緒に妊婦さんしようよ」
「……って、亜結妊娠したの? なら酒なんか飲んでちゃだめじゃん」
「してないわよ。これから一緒に妊活しようって言ってるの」
「ああだから」
待っていたわけね。
ようやく先ほどの発言と繋がった。
と、途端に亜結の期待に満ちた眼差しが重たい。
「そんなすぐ無理だよー。仕事だって忙しいし。妊娠したらお酒もやめなきゃじゃん」
ビールと枝豆はやめられない。
私の人生でこれがかけるとか、想像つかないんだけど。
「仕事はどうせずーっと忙しいわよ。どこかで割りきらないとどうにもならないわ」
「そりゃそうなんだけど」
でも自分が母親になる実感も覚悟も、悪いけど今は無いな。
もう少し自由を謳歌したいし……なんて、じゃあなんで結婚は焦るんだって言われそうだけど。