謝罪のプライド

思わずため息。
そんな理由で結婚直前でビビってる私に妊娠を勧めるなよ。


「こういうのは自然に任せるものでしょ」

「じゃ、避妊しないね? 挙式後からやっちゃうね?」

「いや、……それはちょっと」

「自然に任せるって言ったじゃん!」


詰め寄る亜結を宥めるように両手を上げた。
つか、酔ってきているせいか、いうことが際どくなってきたなぁ。


「任せる……けどさ、正直私もまだ怖いもん」


本音はそう。
変化が怖い。

今は浩生と暮らす部屋に荷物を移しているところだ。
一緒に暮らして私達また喧嘩しないかなとか、考えだすと止まらない悪い癖が出てきている。

これに、妊娠して自分が変わっていく不安を更に抱えるなんて無理。


「変にビビるとことは私達一緒ね」


亜結は私から少し体を離し、ビールを半分くらい一気に煽る。
そろそろ止めたほうがいいかな。なんか目が据わってきてますけど。


「でもさ。いつかは欲しいでしょ。子供。だったら早いほうがいいって思わない?」

「それはそうかも知れないけど」


でも、結婚式の前に決意を固めなくてもいいと思う。


「だから、一緒に頑張ろうよー」

ついに亜結が騒ぎ出した。
でもさ、頼まれて妊娠するってのもなんか違う気がするのよ。

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